【お一人暮らしでご親族のいない方の遺言作成・執行サポート事例】
- 2025.04.30
お客様のご状況
相続人関係
お子様がおらず、独身でいらっしゃり、ご両親も他界されている状況でした。現在、老人ホームに入所されており、困った際にはご友人を頼りにされています。以前、他の事務所に遺言書の作成を依頼されたことがあったものの、そのことを忘れていらっしゃいました。
相続財産
主な相続財産は3000万円の預貯金で、不動産は所有されていません。ご本人のご希望として、全ての遺産をご友人に遺贈したいとお考えでした。
当事務所からのご提案&お手伝い
当事務所では、お客様のご希望に沿った遺言書の作成をサポートさせていただきました。具体的には、公証役場での公正証書遺言の作成に同行する予定です。また、遺言の執行についてもご依頼いただいております。
遺言書の文案作成にあたっては、ご友人が先に亡くなられた場合の予備的な遺言として、ご友人の配偶者の方に財産を贈与する内容をご提案いたしました。
さらに、相続人がいらっしゃらないお客様の状況を踏まえ、死後事務委任契約と任意後見契約についてもご提案いたしました。これにより、ご逝去後の手続きや、将来的な認知症のリスクに備えることができます。戸籍謄本の取得手続きについては、ご友人が代理で行ってくださいました。
手続きにおけるポイント
本件では、ご依頼者様にご逝去や認知症といったリスクがある点を考慮し、遺言書の作成を後回しにせず、迅速に対応する必要がありました。また、相続人がいらっしゃらないため、遺言執行者の選任だけでなく、死後事務や任意後見といったサポートも重要になると考えられました。ご友人の方にとっても、煩雑な手続きや不明な点を当事務所がお手伝いすることで、安心して遺言の執行をお任せいただけると考えられます。なお、遺留分については、遺言書作成前に検討済みです。
結果
現在、公正証書遺言の作成に向けて準備を進めており、お客様のご希望に沿った形で、遺産をご友人に確実に承継するためのサポートを行っております。また、死後事務委任契約と任意後見契約についてもご検討いただくことで、お客様の将来に対する不安の解消を目指しております。